Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
志村 憲一郎*; 山口 憲司; 寺井 隆幸*; 山脇 道夫*
JAERI-Conf 2003-001, p.352 - 358, 2003/03
核融合炉リチウムセラミックス増殖材料からのトリチウム放出は、スイープガス組成に依存して、吸着や脱離等の表面過程が強く影響される。非常に多くの研究やモデルがあるにもかかわらず、これらの過程は、複雑な過渡応答を呈するゆえ、十分に解明されているとは言えない。本研究ではセルオートマトン(CA)法を用いてリチウムセラミックスの表面とスイープガスの相互作用に関するモデル化を試みる。CAモデルは、時間的にも空間的にも完全に離散的であり、計算体系はセル間の相互作用の総体として記述される。このような特徴ゆえ、複雑な物理・化学系は比較的単純に表現できる。さらに、微分方程式の場合とは異なり、かなり非線形の強い境界条件を与えることも可能である。本モデルでは、2つの2次元格子を考え、それぞれ、表面サイトと気相を表すものとする。吸着,脱離,欠陥との相互作用に代表されるダイナミックスは、これらの格子を通してその地点での遷移則に従って起こるものとする。さらに、個々の遷移則は熱活性化過程であるとする。これらの前提のもとに、トリチウム放出に関して、本モデルの妥当性や適用性について論じる。
中沢 哲也; 横山 啓一; Grismanovs, V.*; 片野 吉男*; 實川 資朗
Journal of Nuclear Materials, 302(2-3), p.165 - 174, 2002/04
被引用回数:3 パーセンタイル:23.41(Materials Science, Multidisciplinary)本論文では、リチウムシリケイト表面に水酸基の形で存在するトリチウムの放出過程を理解するため、シリカ表面に孤立して存在する水酸基(-OH)と水分子の相互作用と水素放出反応過程について非経験的分子軌道計算により調べた。表面水酸基からの水素放出反応として表面水酸基と水分子の間で起る水素交換反応と水酸基交換反応について検討を行った。その結果、水素放出はシリカ表面水酸基のSi-O結合の切断による水酸基交換反応で起ることが分かった。この水酸基交換反応はプロトン供与体として働く水分子と表面水酸基の複合体において進行する。したがって、シリカ表面からのトリチウム放出は水分子と表面水酸基の間における水素交換反応ではなく、それらの間での水酸基交換反応で進行するものと考えられる。また、この反応の反応エネルギー障壁は24.4kcal/molと計算された。
石塚 悦男; 河村 弘; 寺井 隆幸*; 田中 知*
Journal of Nuclear Materials, 283-287(Part.2), p.1401 - 1404, 2000/12
被引用回数:7 パーセンタイル:46.88(Materials Science, Multidisciplinary)ベリリウムからのトリチウム放出挙動に関しては、これまでに表面酸化膜及び結晶粒径の効果について報告されているが、ヘリウム生成量及び照射損傷量の効果については報告されていない。このため、ヘリウム生成量及び照射損傷量が異なる条件で照射したベリリウム微小球からのトリチウム放出特性を調べた。照射条件は3種類で照射温度が445,383,616()、各照射温度に対応するヘリウム生成量及びdpaが7,5.1,10(10appmHe)及び4,8.6,6である。これらの試料を用いてトリチウム放出率測定試験を行った結果、照射損傷が大きい試料の見かけのトリチウム拡散係数が大きくなることが明らかになった。
岩井 保則; 吉田 浩; 山西 敏彦; 泉類 詩郎*; 西 正孝
Fusion Engineering and Design, 49-50, p.847 - 853, 2000/11
被引用回数:15 パーセンタイル:68.65(Nuclear Science & Technology)低コスト化ITERでは主冷却系に透過するトリチウムが極めて小さい(10g/日)ため、トリチウム廃液発生量は5kg/日に低下した。このため、我が国の重水炉(ふげん)で採用されているCECEプロセスと呼ばれる廃液処理法の適用が可能となった。本研究では、低コスト化ITERで想定される廃液(流量,トリチウム濃度)を国内法規制に従って処理できるCECEプラントの予備設計を行い、合わせて、廃液から回収したトリチウムを濃縮する同位体分離カスケードプラントの検討を行った。本研究により、ITER-FDR用に設計した廃液処理プラントの高性能化,小型化の見通しを得、コストの大幅低減化を目指した詳細設計のベースを固めた。我が国で実積のあるプラント技術を応用した設計例として発表し、海外専門家の技術コメントを広く集めることにより、今後の設計をより確実なものとしたい。
野田 健治
JAERI-Conf 98-006, 286 Pages, 1998/03
本報文集は「IEA核融合材料研究開発実施取決め」の付属書IIの下に、平成9年10月22-24日に水戸で開催された第6回セラミック増殖材ブランケット相互作用国際ワークショップ」において発表された報文を集めたものである。このワークショップでは、EU、日本、米国及びチリより約40名の専門家が参加し、セラミック増殖材の製造、キャラクタリゼーション、諸特性、トリチウム放出性能、トリチウム挙動モデリング、照射挙動、増殖ブランケット設計等についての発表と討論が行われた。この中で、IEA参加各極におけるセラミック増殖材の研究開発状況に関する情報交換が行われるとともに、研究開発課題についての論議が行われた。
石塚 悦男; 河村 弘
Fusion Engineering and Design, 41, p.195 - 200, 1998/00
被引用回数:2 パーセンタイル:24.49(Nuclear Science & Technology)ベリリウムは、核融合炉の中性子増倍材及び第一壁として期待されており、ブランケットの設計データを取得するためのベリリウム照射研究がJMTRにおいて行われている。ベリリウムの中性子照射研究は、当初JMTRの一次冷却水のトリチウム濃度上昇の原因を調べる目的で行われてきたが、その経験は核融合炉材料としての研究として引き継がれ、現在では球状ベリリウムの製造、照射挙動評価及び再処理技術等の研究を行っている。球状ベリリウムの製造技術としては、回転電極法を開発し球状ベリリウムの製造が可能となった。照射挙動評価としては、ベリリウム特性試験設備を用いてトリチウム放出特性、熱及び機械的特性についての評価を行っている。再処理技術については、ハロゲンガスを用いた乾式法がベリリウム再処理に適しているとの見通しを得た。
石塚 悦男; 河村 弘; 寺井 隆幸*; 田中 知*; 宇田 実*
Fusion Technology 1998, 2, p.1281 - 1284, 1998/00
結晶粒径の異なるベリリウムをヘリウム生成量が約1000appmとなるまでJMTRで中性子照射し、トリチウム放出率測定実験を実施して、トリチウム放出特性に及ぼす結晶粒界の影響を調べた。この結果、結晶粒径の大きい試料の見掛けの拡張係数は、結晶粒径の小さい試料より大きく、粒界にヘリウムバブルが生成しても変わらないことが明らかとなった。結晶粒径の小さい試料は、粒界のヘリウムバブル影響を大きく受け、低温ではトラップサイトとして働き、高温では連結等によりトリチウム放出速度を増加させることが明らかとなった。また、ヘリウムバブル連結の効果により、見掛けの拡散係数が2桁程度大きくなることが明らかとなった。
馬場 淳史*; 西川 正史*; 河村 繕範; 奥野 健二
Journal of Nuclear Materials, 248, p.106 - 110, 1997/09
被引用回数:4 パーセンタイル:37.13(Materials Science, Multidisciplinary)リチウムセラミックスからの増殖トリチウム放出挙動はまだ完全に理解されておらず、多くのin-situ実験結果が、トリチウムの結晶内拡散過程を律速して解析されているものの、表面反応の寄与が無視できないことも指摘されている。筆者らはリチウムセラミックス結晶表面の吸着水量を報告してきたが、今回、同位体交換反応を介して捕捉されるトリチウム量を吸着容量と区別し、交換容量として測定した。交換反応は、結晶表面に強力に吸着した化学吸着水あるいは結晶水中の水酸基を介して生じると考えられ、リチウムジルコネートでは交換容量が観測されなかった。また、トリチウムの結晶内拡散係数,吸着容量、そして今回求めた交換容量から、ブランケット内トリチウムインベントリーを推算し、同位体交換容量が与える影響について検討した。
谷藤 隆昭; O.D.Slagle*; F.D.Hobbs*; 八巻 大樹; Hollenberg, G. W.*; 野田 健治
Fusion Technology 1996, 0, p.1455 - 1458, 1997/00
核融合炉固体増殖材からのブランケット環境におけるトリチウム放出特性を評価するには、トリチウム拡散に及ぼす照射効果を知る必要がある。ここでは、トリチウム拡散挙動を調べるために最も適した単結晶試料を用い、LiOにおけるトリチウム拡散挙動の高速中性子重照射効果を調べ、JRR-4で実施した中性子効果の結果と比較した。これにより、高速中性子照射効果とJRR-4における熱中性子照射効果との違いを明らかにした。
石塚 悦男; 河村 弘
核融合炉,No. 4 (日本原子力学会核融合工学部会会報), 0, p.1 - 11, 1996/02
ベリリウムは、トリチウム増殖ブランケットの中性子増倍材や第一壁及びダイバータ材料等として期待されている。しかし、これらに要求される照射特性データの取得はまだ十分とは言えず、機械的特性に関してもベリリウムの製造法、粒径及び不純物等の影響が明らかになっていない。本稿では、スエリング、破壊強度、トリチウム放出率特性及び両立性等について、近年の主な研究動向について解説する。
倉沢 利昌; O.D.Slagle*; Hollenberg, G. W.*; Verrall, R. A.*
Fusion Technology 1992, p.1404 - 1408, 1993/00
このBEATRIX-IIはトリチウム増殖材の国際共同照射実験で日・米・加が参加して実施されている。この実験の目的は高速中性子照射下での酸化リチウムからのトリチウム放出特性と照射健全性を調べることである。Li富化度を変えた薄肉リング状酸化リチウム試料により、最大5%燃焼度までBEATRIX-IIをPhaseI,PhaseIIで照射した。トリチウム放出を照射下で測定し、スイープガス組成、照射温度の影響を調べた。そのトリチウム放出挙動は照射温度の上昇に伴って増加するがスイープガスの水素添加量を変えた場合ほどは大きく変化はしなかった。これらのことよりLiO中のトリチウムインベントリーは大きくないことがわかった。またPhaseI照射では照射期間が長くなるに従って放出水分量が低くなるがこれと連動してトリチウム放出量が下る現象がみられた。PhaseII照射ではスイープガス中の水素添加しない場合のトリチウム放出挙動を調べ、その挙動を解析している。
D.E.Baker*; 倉沢 利昌; J.M.Miller*; O.D.Slagle*
Fusion Technology, 19, p.1640 - 1645, 1991/05
IEA協定下でのBEATRIX-II国際協同照射実験では日本、米国、カナダの3国の協力の元で装置の設計および製作がおこなわれた。そして高速中性子束実験施設に(FFTF)設置され、トリチウムの測定および除去に使用されている。この装置の設計および性能を概述し、かつFFTF第1期の運転の履歴および運転条件を報告する。これらの装置の性能は実験結果に直接的な影響をおよぼすため、シリーズの報告として発表する。またこれらの装置の仕様、性能は高濃度のトリチウムを取り扱う技術として広く利用される可能性をもっている。
倉沢 利昌; 渡辺 斉
Journal of Nuclear Materials, 179-181, p.851 - 854, 1991/00
被引用回数:13 パーセンタイル:78.38(Materials Science, Multidisciplinary)現在世界各国で原子炉照射下でのトリチウム放出実験が競っておこなわれている。しかしこれらの実験でのデータの一致は十分ではなく、その原因として照射材料の特性の違いと共に、表面における種々の機構の影響が指摘されている。本試験(VOM-31)では比表面積の異なる2種類の酸化リチウムを用い、450~800Cの温度範囲で、スイープガス中の水素添加量を最大1%まで変えて、トリチウム放出におよぼすこれらの影響を調べた。その結果、原子炉照射下トリチウム放出では固体内部でのトリチウムの拡散と共に表面での過程が重要であることが明らかになった。その両者の寄与を拡散と表面反応の比より比較する式を導入し、データ解析を試みている。これによりそれぞれの機構が優勢である温度とスイープガス組成範囲が明らかになると期待できる。
石塚 悦男; 河村 弘; 須貝 宏行; 棚瀬 正和; 中田 宏勝
JAERI-M 90-013, 37 Pages, 1990/02
ベリリウムは以前から各種研究炉において中性子反射材等として利用されてきたが、最近では核融合実験装置の中性子増倍材へも利用されようとしている。そこで、中性子照射によってヘリウムとトリチウムが同時に生成した原子力級ホットプレスベリリウムを用いてトリチウムの反跳放出及び拡散挙動を明らかにするための実験を行った。
倉沢 利昌; 渡辺 斉; Roth, E.*; D.Volloth*
Journal of Nuclear Materials, 155-157, p.544 - 548, 1988/00
被引用回数:38 パーセンタイル:94.21(Materials Science, Multidisciplinary)VOMスイープガスキャプセルを使った照射下トリチウム放出実験はJRR-2を使ってここ数年間継続しておこなわれている。今回のVOM-23H実験はトリチウム増殖材試料相互交換の国際協力実験となったため、仏のCEN/サクレー研よりLiAlO,西独/カールスルーエ研よりLiSiOを受入れ、JRR-2で5サイクルの照射をおこなった。 今実験ではトリチウム放出挙動の照射温度依存性およびスイープガス中添加水素同位体濃度依存性を重点に調べた。特に後者の影響は甚大であり、トリチウム放出が照射試料の表面での吸着脱離の影響を強く受けることを示唆している。 そこでこれまでの拡散のみによって支配されるモデルから表面の効果も取り入れたモデルに改良して、本実験のデータを解析した。 またリチウムアルミネートとシリケートのトリチウム放出挙動をこれまでの酸化リチウムのデータと比較し、検討した。
谷藤 隆昭; 野田 健治; 高橋 正; 渡辺 斉
Journal of Nuclear Materials, 149, p.227 - 232, 1987/00
被引用回数:26 パーセンタイル:89.84(Materials Science, Multidisciplinary)150~297m,297~590mおよび590~840mの粒径分布をもつLiO単結晶を用いてトリチウム放出挙動を調べた。アンモニアをスイープザスとして用いることによりトリチウムのLiO表面への吸着の影響を避け得ることを明らかにした。2K/minの定速昇温による放出ピークはいずれもモノピークを示しLiOとアンモニアの反応は認められなかった。573から950Kの等温加熱によるトリチウム放出率(f)は等価球モデルによる拡散式 f=6/ ? 1/nexp(-n Dt/a)なる式に従うことを検証した。またトリチウム放出の粒径依存性は観察されなかった。この結果トリチウム拡散係数Dの質として次式が得られた。log(D/cm・s)=-(0.9340.13)-(1022)10J/RT
渡辺 斉; 倉沢 利昌; Roth, E.*; Vollath, D.*
Proc.Int.Symp.on Fusion Reactor Blanket and Fuel Cycle Technology, p.33 - 36, 1987/00
58年以来、JRR-2の垂直孔を使用してLiO,LiAlO,LiSiO,ペレット及び小球試料について照射下トリチウム放出挙動は試験が行われている。トリチウムの放出速度は電離箱によって、水成分+ガス成分及びガス成分にわけて測定される。これら3種類の増殖材のトリチウム放出挙動について比較して報告する。測定に際して、放出速度及びトリチウム化学形はスイープガス組成及び配管表面に吸着している水分の影響を強く受けることも明らかになった。
倉沢 利昌; 竹下 英文; 吉田 浩; 渡辺 斉
JAERI-M 86-152, 81 Pages, 1986/10
照射下でのトリウム放出挙動はトリチウム増殖材の性能試験として重要であり、現在世界各国で同試験が行なわれている。本VOM-21H試験では酸化リチウムからのトリチウム放出特性を純ヘリウムガス及び重水素を1000Vppmまで添加したスイ-プガスを用いてスイ-プガス組成依存性及び温度依存性を調べた。本試験で得られた実験結果はこれまでの結果と比べ精度良く信頼できるが まだ再現性などに問題が残っていると思われる。また、トリチウム放出は完全に拡散支配であると言えず、照射試験表面におけるトリチウムの吸着、脱離等の表面現象に依存する面が大きく、これを良く把握する事が必要である。今後トリチウム放出に関する機構及びモデル研究が進んだ後に もう一度解析を試みる事が必要である。
竹下 英文; 吉田 浩; 倉沢 利昌; 松井 智明; 渡辺 斉
JAERI-M 86-130, 20 Pages, 1986/09
本報告書は、酸化リチウムを用いて行なわれた照射下トリチウム放出試験(VOM-21M)のうち、水素同位体分離ガスクロによる放出トリチウムの同位体組成の測定結果および解析結果について纏めたものである。VOM-2Mでのトリチウム生成速度は約300Ci/minであった。この生成速度は、約1ppmのスィ-プガス中トリチウム濃度(T或いはTOとして)に相当する。スィ-プガスへ添加する水素には重水素を用い、濃度としては、10,100及び1000ppmの3種類を選んだ。実験結果からスィ-プガスに添加した水素がトリチウム放出を促進するのは水素同位体交換反応によって放出トリチウムの水蒸気成分(TO)が水素ガス成分(DT)へ転換される為である事が分かった。添加水素濃度と水蒸気成分の水素ガス成分への転換率の関係は熱力学的に予測されるものの ほぼ一致していた。
倉沢 利昌; 竹下 英文; 吉田 浩; 相沢 雅夫; 大野 英雄; 三村 謙; 梅井 弘; 渡辺 斉
JAERI-M 86-129, 26 Pages, 1986/09
核融合炉工学の研究開発の上で、トリチウム増殖材からのトリチウム放出特性の研究は特に急がなければならない課題である。トリチウム放出挙動は実験系内の不純物水分や酸素量によって大きな影響を受ける事が明かになってきている。そのためトリチウム測定試験装置の性能が試験の成功・不成功を決める要因になる。従って、試験装置の設計方針および構成機器の選択が非常に重要である。本報告では、これまでの経験を踏まえて、トリチウム試験装置(2号機・3号機)を設計製作した時の設計方針、設計図面等の試料をまとめた。また、照射に先立って実施された研究炉管理部内キャプセル安全審査に準備した核熱評価、安全評価、安全対策の資料も併せて記述した。